フリッカーとは

  • フリッカー値って何?

    光が高速で点滅していると人にはそれが点滅しているとは見えません。しかし、点滅の速度をだんだん遅くしてくると、あるところで光が点滅しているのが判るところがあります。点滅する光の周波数を変化させた時に点滅感覚が発生する周波数閾値をフリッカー値、または、ちらつき値・[CFF](Critical Fusion Frequency)値とも呼ばれています。フリッカー値は、疲労の蓄積とともに減少する性質があるということを、1941年にSimonson & Enzer (1941)が報告しています。それ以来、フリッカー値は、精神的疲労の検査法として、人間工学および労働衛生の分野で広く利用されてきました。疲労に伴うフリッカー値の変化は、視覚系の時間分解能の低下を表すと考えられ、大脳皮質の機能低下を反映していると考えられています。
    フリッカー値って何?


  • FHMって何?

    計測原理が報告されて以来、約70年の研究の蓄積のあるフリッカー値計測法ではありましたが、研究分野での広範囲の利用に反して、実際の日常生活への普及は必ずしも十分なものではありませんでした。その理由として、(a)計測装置が巨大であった、(b)計測装置が高価であった、などが考えられました。これら従来のフリッカー計測装置の問題点を解決し、『だれでも・いつでも・手軽に』自分自身の精神的疲労を計測できるシステムの開発を行いました。今日、日本国民のほとんどが所有する、携帯電話およびスマートフォン等の携帯端末の機能を活用し、アプリケーションソフトをダウンロードするだけで、フリッカー値計測の機能を実現できるシステムを開発しました。本システムが、Flicker Health Management System(FHMシステム)であります。
    FHMって何?


  • FHMの特徴は?

    一般的に利用されている携帯端末のディスプレイは、その画面の書き換え速度が固定されており、段階的に周波数の変動を行うことはできません。一方、従来のフリッカー値計測装置は、点滅する光の周波数を変化することで点滅感覚発生の閾値を計測しています。携帯端末でフリッカー値を計測するため技術的は工夫が必要でした。光の点滅感覚の発生は、点滅光の周波数でも変化しますが、一方、光の明るさ(輝度)でも変化する性質があります。これまでの周波数を変動させる計測法に変えて、FHMシステムでは、光の明るさ(コントラスト)を変化させることで、点滅感覚発生の閾値を計測する方式を開発いたしました。このコントラスト制御法により、動画の再生可能なあらゆるデバイスで、フリッカー値の計測が可能となりました。
    FHMの特徴1FHMの特徴2


  • FHMで何ができるの?

    計測値の相対比較で、精神的疲労評価ができます。これまでの実験で従来のフリッカー値計測法とFHMシステムのコントラスト制御法が疲労計測において同様な計測精度を有することが明らかになりました。元気で、疲労がない時の計測値を標準値として設定し、疲労した際に計測した値が、相対的にどの程度減少したかで疲労の評価を行います。従来のフリッカー値計測法の値とコントラスト制御法の値は、相互に変換することができ、従来方式の周波数換算で、標準値に対し何パーセント減少したかで疲労評価を行います。FHMシステムは、計測、評価に加え、データの保存・表示機能も有しております。
    FHMで何ができるの?

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